英文ラベルの文字サイズと原産国表示のルール
英文ラベルの文字サイズと原産国表示のルール
米国で販売する商品の英文ラベルには、法令で定められた要件があります。とくに間違いが多いのが「文字サイズ」と「原産国表示」の2点です。印刷してから作り直しになると費用も時間も無駄になりますので、事前にご確認ください。
1. 文字サイズ — 基準はラベルではなく「パッケージの面」
いちばん多い誤解
文字サイズの基準になるのは、ラベルの大きさではありません。ラベルを貼る「パッケージの面」の面積です。
米国の規則(16 CFR 500.21(a))では、角型のパッケージの場合、主要表示面(PDP)の面積は「その面の縦×横」で算出すると定められています。
つまり、小さなラベルを大きな箱に貼っても、要件は下がりません。 むしろ箱が大きいほど、必要な文字サイズは大きくなります。
必要な文字の高さ
主要表示面の面積に応じて、次のように定められています(16 CFR 500.21(b))。
| 主要表示面の面積 | 必要な文字の高さ |
|---|---|
| 5平方インチ以下 | 1.5mm 以上 |
| 5 〜 25平方インチ | 3.1mm(1/16インチ)以上 |
| 25 〜 100平方インチ | 4.7mm(3/16インチ)以上 |
| 100平方インチ超 | 6.35mm 以上 |
| 400平方インチ超 | 12.7mm 以上 |
判定は「大文字の高さ」で行います
規則(16 CFR 500.21(d))では、大文字(キャピタル)の高さで判定します。
注意点として、O や G のような丸い文字は、デザイン上わずかに上下へはみ出して作られています。これらの文字を測ると実際より大きく出てしまいますので、N・E・T のような平らな大文字で測ってください。
なお、大文字と小文字が混在する場合や、すべて小文字の場合は、小文字の "o" の高さで判定します。
数値基準の対象は「正味量表示」の1行だけです
この4.7mm等の数値基準が適用されるのは、「正味量の表示(Net Quantity of Contents)」だけです。
- 商品名
- 使用方法
- 注意書き
- 製造者・輸入者の情報
これらは数値基準の対象外で、法令上は「目立つように、読みやすく」という定性的な要件のみです。
よくある失敗: 「ラベル全体の文字を少しずつ大きくする」という対応では、肝心の正味量表示は基準に届かないまま、他の行だけが膨らんでスペースを失うという結果になります。正味量の行だけをピンポイントで拡大してください。
ポイント数ではなく実寸で確認してください
同じポイント数でも、フォントが変われば文字の実寸は変わります。デザイナーやメーカーに指示を出す際は、「大文字の実寸が◯mm以上であること」という形で伝えてください。
複数の品物が入っている場合(組み合わせ包装)
性質の異なる2つ以上の品物が1つのパッケージに入っている場合(16 CFR 500.29 の combination package)、それぞれの数量を表示する必要があります。
たとえば本体に付属品が同梱されている場合、正味量表示に加えて「+ 1 ◯◯」のように付属品の数量を併記します。同じ文字サイズで揃えておくと、解釈上の議論の余地がなくなります。
2. 原産国表示 — 「Made in Japan」だけで足りるとは限りません
判定は「製造国」で行います
原産国は、船積み地ではなく製造国で判定します。日本から発送する貨物であっても、他国で製造された部材が含まれていれば、その部材は当該国原産として扱われます。
他国製の部材が含まれる場合
米国の規則(19 CFR 134.11)では、外国産の物品(またはその容器)はすべて原産国表示が必要とされています。同梱される付属品も、独立した1つの物品として扱われます。
そして重要なのが 19 CFR 134.46 です。この規則により、「Japan」など米国以外の地名がラベルに表示されている場合、実際の原産国名を、その地名と同等以上の大きさで、近接した場所に表示することが求められます。
つまり、「Made in Japan」と大きく書いてあるパッケージに他国製の部材が入っている場合、その部材の原産国を、隅に小さく書いて済ませることはできません。
書き分けの例
Wax: Made in Japan
Applicator Cloth: Made in China
このように品目ごとに書き分けることで要件を満たせます。
部材そのものへの印字は不要な場合があります
19 CFR 134.32(d) により、「容器の表示によって物品の原産国が合理的に示される物品」は個別の表示が免除されます。ラベル上で上記のように書き分けてあれば、部材本体への印字は不要です。
呼び名は統一してください
同じ品物が、ラベルの場所によって違う呼び名になっているケースがよくあります。19 CFR 134.46 は「どの品物がどの国で作られたのか、購入者に明確に伝わること」を要件としていますので、呼称は1つに統一してください。
3. ラベルをモノクロで印刷しても問題ありませんか
問題ありません。
- 法定表示(正味量・原産国・製造者情報など)に、カラーを必須とする規定はありません
- 15 U.S.C. 1453(a)(3) は、正味量表示を目立たせる手段として「typography, layout, color, embossing, or molding」を選択肢として列挙しているにすぎません。白地に濃色の文字であれば要件を満たします
唯一の例外はGHSピクトグラムです。危険有害性を示すGHSのマークがある場合は、赤枠が必須ですので、その部分だけはカラーで印刷してください。
なお、ブランドカラーがグレーになることによる見え方の変化については、法令の問題ではありませんので、メーカー・ブランド側のご判断となります。
印刷前のチェックリスト
- 正味量表示の大文字の実寸が、パッケージの面の面積に応じた基準を満たしているか
- 内容量はオンスとグラムの併記になっているか
- 他国製の部材が含まれる場合、その原産国を同等以上のサイズで併記しているか
- 同梱物がある場合、それぞれの数量を表示しているか
- 同じ品物の呼称が統一されているか
- GHSピクトグラムがある場合、赤枠がカラーで印刷されるか
ご不明な場合
印刷にかける前に、ラベルデータとパッケージの寸法(縦・横)をお送りいただければ、弊社で確認いたします。 刷り直しは費用も時間もかかりますので、ぜひ事前にご相談ください。チャットまたはメールでお気軽にお問い合わせください。