包装材のPFASと米国の州法(FBA販売への影響)
包装材にPFASが入っていても輸出できますか
輸出と通関はできます。しかし、米国内での「販売」ができなくなる場合があります。
「宣誓書の書き方を変えれば通せるのでは」というご相談をいただくことがありますが、これは書類の書き方の問題ではなく、販売できるかどうかの問題です。
なぜ「販売」が問題になるのか
米国では、PFAS(有機フッ素化合物)の使用・販売を規制する州法が施行されています。そして重要なのは、規制の対象が商品本体だけではないという点です。
| 州 | 規制の内容 |
|---|---|
| ミネソタ州(2025年1月〜) | 対象カテゴリーの製品について、PFASを意図的に添加したものの販売を禁止。州法上の「製品」には構成部品や付属包装も含まれます |
| メイン州(2026年1月〜) | 同様の禁止に加え、「本体がPFAS不使用でも、PFAS含有の容器に入った製品」も明文で販売禁止 |
| ニュージャージー州 | 包装材への意図的なPFAS添加自体を禁止 |
つまり、中身がPFAS不使用でも、ケース・同梱物・包装材にPFASが使われていれば、その州では販売できません。
対象となる製品カテゴリーや施行時期は州ごとに定められており、法改正も続いていますので、最新の状況は都度ご確認ください。
Amazon FBAの場合、州を除外できません
ここが実務上いちばん重要な点です。
Amazon FBAでの販売は全米が対象で、「この州だけ販売しない」という設定はできません。
したがって、FBAで販売される場合は、実質的に「包装材まで含めてPFAS不使用であること」が販売の前提条件になります。
連邦レベルの規制
連邦(EPA)でも、PFASを含む製品の輸入者に報告義務を課す枠組み(TSCA第8条(a)(7))が設けられています。適用範囲は見直しが進められている段階ですが、該当する場合は事務負担と記録義務が生じます。
過度にご心配いただく必要はありません
一般的なプラスチックケース(PP・PEなど)や紙箱に、意図的にPFASが添加されることは通常ありません。
注意が必要なのは、撥水・撥油コーティングが施された紙類などです。食品の包装や、水をはじく加工が施された資材をお使いの場合は、資材の仕入先へご確認ください。
PFASが使われていた場合の対応
宣誓書の記載を変えて対応することはできません。該当する資材そのものを変更していただく形になります。
このため、米国向けの販売を計画された段階で、早めに資材の確認をしておくことをおすすめします。パッケージの印刷や大量発注のあとで判明すると、作り直しになってしまいます。
確認しておくとよいこと
- 商品本体の処方にPFASが含まれていないか
- 同梱物(付属品・アプリケーターなど)に含まれていないか
- ケース・箱・袋などの包装材に含まれていないか(とくに撥水・撥油コーティング紙)
- メーカーの宣誓書が、上記すべてを対象範囲に含めて記載されているか
ご不明な場合
お取り扱いの商品が規制の対象になるか、どの資材を確認すればよいかは、商品によって異なります。個別にご相談ください。チャットまたはメールでお気軽にお問い合わせください。